新築同然の住宅を手に入れられる仕組みが動き出した中古住宅市場

元来、我が国の中古住宅市場は欧米諸国が住宅市場全体に対して80%前後となっているのと比べると10%余りと極端に低い時代が続いてきたのです。そこで、20年ほど前に住宅市場では「フローからストックへ」の掛け声のもとに中古住宅の有効利用を図る住宅政策が打ち出されて方針転換されたはずですが、当時は同時に良質な長期優良住宅を普及させる新築住宅政策も推進された結果、中古住宅の流通市場の拡大は遅れてしまったようです。その後も、中古住宅の性能向上を目的として省エネ改修や耐震改修あるいはバリアフリー化等を促進させる税制が設けられたのですが、依然として中古住宅の市場規模は新築住宅市場と比べると進んでいるとはいいがたい状態が続いています。
国としては地球環境保護推進の面から住宅建築部門でも中古住宅を取り壊して新築住宅を建てる際に建築廃材を大量に発生させることを抑制するために、今年になって中古住宅を長期優良住宅にリフォームする事業が開始されたので、今後、中古住宅の流通市場が拡大していくことが期待されます。消費者としては新築住宅を購入するための多額の負担避けてて中古住宅のリノベーションによって新築住宅同然の住宅を手に入れられる仕組みが出来上がったので、安心してリノベーション住宅を購入する機運が高まってきました。そのせいか、最近はリノベーション住宅の売り出し広告が街中の看板や新聞折り込みチラシに目立つようになってきました。
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